パディ・キーナン イリアンパイプス界のジミヘン

パディ・キーナン イリアンパイプス界のジミヘン

アイルランド関係ばかりフォローしている僕のSNSのタイムラインに、また訃報があふれている。ボシー・バンドの創設メンバー、パディ・キーナンが亡くなったとのこと。まだ76歳。ドーナル・ラニー曰く「イリアンパイプ界のジミ・ヘンドリックス」。そのエレクトリックミュージックのような高速で無機質で攻撃的な演奏は、確かに牧歌的なフォークミュージックではなく、サイケでロックなジミヘンに近いのかもしれない。

この古い映像などは本当にテクノ・グルーブみたいだ。

ニュースやウィキペディアで彼の経歴を追ってみる。
彼はトラベラーのお父さんと定住者のお母さんのもとに生まれ、小さい頃にダブリン郊外に定住している。若い頃にはトラベラーに対する差別にも苦しんだようだ。トラベラーといえば、ジム・シェリダン監督の1992年の映画「白馬の伝説」を思い出す。この映画の主人公の父親もかつてトラベラーだったがダブリンの郊外のアパートで暮らしていた。まるでパディ・キーナンである。

配信で観れないか探してみたが、どこもやっていなかった。こんな名作が観れないなんて。

お父さん、お祖父さんもパイプ奏者だったようで、9歳からパイプを始め、英才教育を受けたそうだ。しかし、17歳の頃に、厳しい父親に嫌気がさし、一人でロンドンに移り住み、約4年間、毎日ギターでブルースやロックを歌ってバスキングをしながら暮らしていたとのこと。その時はイリアン・パイプを売るか、捨てるか、という状況だったという。でもそういう時期があった、というのが彼の人生にとってはきっと重要だったに違いない。だって1967年から1971年にかけてのロンドンだ。きっとエキサイティングだったろう。「かわいい子には旅をさせろ」とは良く言ったものだ。

ボシーバンド、特にこのライブアルバムはよく聞いた。

特に7曲目の”The Pipe on the Hob/The Hag at the Churn”などは気に入って自分のバンドでもレパートリーにしている。

少し前にボシーバンド再結成のニュースがあり、そのときにブログを書いた。

そこにも載せているけれど、この1979年の解散から45年ぶりの、この演奏は素晴らしい。

この映像が2024年の1月だからまだ2年半前である。元気そうに見えるけれど。

最後に。こちらがパディ・キーナンの、1975年に発売されたソロアルバム。これを聞いてこの週末をすごそうと思う。


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