Kneecap、知らなかった。
アイルランド、それも音楽に関わることなら大体知っているつもりだったが、知らなかった自分が恥ずかしい。
きっかけはXの投稿だった。
ポール・ウェラー御大がKneecapのMo Charaとやらを支援するために裁判所に来ている。
ジョニー・マー先生が何やらステートメントを出している。
そして、この横断幕。
ジョン・ライドンの自伝でもタイトルとして使われていた「No Blacks、No Dogs, No Irish」をもじったものだろう。昔ロンドンの商店には、アイルランド人を出入り禁止にするためにこんな看板が貼ってあったそうだ。
調べてみた。
彼らは2017年に北アイルランドのベルファストで結成された3人組のラップグループで、なんとアイルランド語と英語の半々でラップをするのだという。アイルランドのイギリスからの全島独立を目指すリパブリカンだという。ここ数年はイスラエルによるパレスチナに対する攻撃への批判を強めており、2025年のコーチェラのフェスでもステージのスクリーンにパレスチナでの虐殺をアメリカが支援している、というメッセージを映し出したのだそうだ。そして、ここのところ、ニュースやXで取り沙汰されているのは、メンバーのMo Charaが、2024年のライブでテロ組織の旗を掲げたという理由でテロ関連罪の容疑で起訴されたのだそうだ。それを受け、まさに昨日、6/18にロンドンのウェストミンスター裁判所に出廷し、即日保釈されたとのこと。ポール・ウェラー御大がその裁判所の前まで行き、支援者とともに無実を訴えた、というのが冒頭に引用したツイートだ。
裁判所の前の様子
そして2024年に彼らが自分たち役を演じた評伝映画が撮られていて、それが8/1に日本でも上映されるとのこと。この映画は本国でも大変なヒット作だったようで、イギリスやアメリカでも上映されているという。ちなみに後援を見たらアイルランド大使館、となっていて、こんなに危なっかしいグループの映画なのにさすがだ、日本政府にはこういうことはできないだろうな、と感心してしまった。
昨年8月にダブリンで行われたプレミアには有名人が沢山押し寄せたそうだ。クリスティ・ムーア、フィオヌラ・フラナガン、ダミアン・デンプシー、リアム・カニンガム、エイダン・ギレン、メアリー・ウォーローパーズのアンドリュー・ヘンディなど。
心して観に行きます。それまでに彼らの音楽もちゃんと聞いておかなきゃ。