最近Thompson T1というギターを手にした。これまで聞いたことのないギターで、製作者のことも知らなかったので少し調べてみることにした。すると、この製作者テッド・トンプソンは奇しくも昨年の5月に亡くなっているということを知った。
アメリカには”The Acoustic Guitar Forum”というのがあり、ありとあらゆるアコギに関する情報がスレッドになっている。そこに”RIP Ted Thompson”というスレッドがあり、彼の訃報が共有されていた。そして、彼の地元カナダ、ブリティッシュコロンビア州のヴァーノン(Vernonはカナダ西部バンクーバーから400kmほどにある人口4万人の地方都市である)の新聞記事のリンクが貼られていた。
Google翻訳に少し手を入れた程度だがこんな感じ
この記事の最後に登場しているJohn Allan Cameronという人、ちょっと気になったのでググってみると、カナダのフォークシンガーで、なんと異名が「ケルト音楽のゴッドファーザー」なんだそうだ。やっている曲がアイリッシュ寄りである。きっとトンプソンのギターでジグやリールを演奏したに違いない。
そしてもう一人、Cara Luft。1974年生まれのカナダのシンガーソングライターで、カナダのフォークトリオTheWailin'Jennysの創設メンバー。現在はソロで活動しているとのこと。この動画で弾いているのはまさにThompsonのギターだ。
今手元にあるこのT1。少し弾いただけだと地味な印象だが、じっくりと弾いてみると、音色に深みがあり、表情が豊かで、特に1弦のハイフレットを抑えて指で弾くと、一音だけで音楽になってしまうのではないか、と思わせるようなギターである。良く言う「ずっと弾いていたくなる」ギターというのはこういうのを言うのだろう。